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静まり返ったコテージの中。
シーズンオフの今は中々借り手もいないのだろう。
少し埃っぽい。
「鍵を借りてきて正解でしたね」
「ああ、そうだな」
そう言って、暖炉に火を入れながらチャンミンとユノが笑った。
ジェジュンを迎えに行こうという話になった時、帰れなくなった時のことを考えてコテージの鍵を借りてきたのだ。
もちろん、そんなことは一般人に出来るわけがない。
大手ホテルチェーンの経営者であるチャンミンだから出来たこと。
ジェジュンはかじかんだ手を暖炉にかざしながら、炎に照らされる2人の男をじっと見ていた。
(はぁ・・・・カッコイイ・・・)
なんて絵になる2人なんだろう。
2人とも185センチ近くある長身で、9等身のモデル体型。
顔も小さく、身体もガッチリと鍛えられている。
2人が街を歩けば軽い人だかりが出来るし、すれ違う人達は皆無意識に目で追ってしまう。
隣りを歩くジェジュンは常にそんな視線を感じていた。
実際のところ、その好奇の視線はジェジュンにも向けられているのだが・・・当の本人にその自覚は全くないらしい。
(ユノと・・・チャンミンが・・・)
完璧な2人。
そんな2人が、自分を好きだと言う。
未だに信じられない。
2人に同時に求愛されたことに、まったく実感が持てなかった。
(これ、素人ドッキリとか・・・そんなんじゃないよな?)
「ジェジュン」
「っ!!な、なにっ!?」
「くすっ・・・どうしたんです?そんなに驚いて」
「あ・・・な、なんでもない!」
「本当に?」
「うん・・・なんでもない、ほんと!うん!」
(うぅー・・・顔、超あっつい!)
暖炉にかざしていた手を顔の両脇に持ってきてパタパタ仰ぐ。
その程度では熱が引くわけではないと分かっていたけれど、恥ずかし過ぎてジッとしていられなかった。
(ユノと・・・チャンミンが・・・・)
何度繰り返し考えてみても信じられない。
確かに先日、ユノは『好きだ』と言っていた。
だけど、結局あんな形で別れていたから、その言葉もジェジュンの中でなかったものにしようとしていたのだ。
それなのに・・・。
もう一度2人を見る。
ユノは・・・あの日のような切羽詰まった感じはない。
ただ穏やかにジェジュンを見つめている。
チャンミンも。
あの夜のような切ない顔はしていない。
凛とした表情で眼差しを向けてくる。
(本当に・・・・本当なの?)
「あの・・・あのさ・・・」
「あぁ、どうした?」
「あのね・・・・・・2人とも、さっき言ったこと・・・あれ、本気なの?」
「先輩を、好きだって言ったこと?」
「っ・・・う、うん」
「本気だよ?冗談で、そんなこと言えるわけない」
「う、うん・・・そう・・・だよね・・・うん」
鼓動が早い。
胸を突き破って、心臓が飛び出てしまうんじゃないかと思うくらい。
「ジェジュン?」
「ん・・・」
「寒くないか?」
「え・・・うん、へーき」
「『へーき』の時は・・・その反対」
「チャンミン・・・?」
「来て?先輩。こっちの方が、そこよりずっと温かいから」
「うん・・・」
迎えに来てくれたチャンミンの手を取り、暖炉前の大きなソファへと移動する。
フカフカのソファは上質なベットの様な座り心地。
暖炉の火がパチパチと音を立て、オレンジ色の炎がジェジュンの心にほんの少し安らぎを与えてくれた。
「あったかい・・・」
「あぁ、そうだな」
「あの時も・・・こうやって、3人で一緒に暖炉の火・・・見てたよね」
「えぇ」
「それで!居眠りこいたユノが、飲んでたココア絨毯に零してチャンミンに怒られたんだ!」
「ジェジュン!それ、今思い出さなくてもいいだろう!」
「あ、あの時のシミ、まだどこかにあるんじゃないですか?・・・・・・・あっ!あった!これだ!」
「チャンミンっ!」
「あっはっは!」
本音を言えば、ジェジュンに選んで貰いたかった。
ユノもチャンミンも、この場所に向かう間そう決意を固めていた。
それでも。
もし万が一。
ジェジュンがどちらも選べなかった場合は、2人でジェジュンを愛していこうと話し合った。
世間一般的には許されないかもしれない。
けれど、そんなことはユノとチャンミンにとって大事なことではなかった。
大事なのはただひとつ。
ジェジュンの気持ち。
人に何と言われようとも、ジェジュンさえ幸せならそれでいいと思ったのだ。
だから・・・。
「ジェジュン・・・・好きだよ、愛してる」
「僕もです。あなたを愛してる」
じゃれながら笑い転げていた2人が急に真顔になった。
チャンミンの視線は絨毯の染みに落とされたまま。
ユノの横顔は炎に照らされて深い陰影を作っている。
コテージの中だけ、まるで別世界のようだった。
「ユノ・・・」
「ジェジュン・・・愛してる」
「あ・・・・・・んんっ!」
「好きです。あなたが欲しくて・・・堪らない」
ユノに唇を塞がれ、首筋にはチャンミンの温もりを感じる。
「はぁ・・・ぁむぅ・・・・・・んぅ・・・っ・・・」
ユノのキスに応えようと上を向いたジェジュンの首筋に、チャンミンが幾数ものキスを降らせた。
ちゅっちゅっと小さく音を立て、何度も何度も。
吸う力を少し強めるだけで、ジェジュンの白い肌にはピンク色の花びらが散る。
「綺麗だ」
「んぁっ・・・・ちゃ・・・み・・・っ・・・!」
「先輩の・・・匂いがする」
耳元でそう囁かれるだけでゾクゾクしてしまう。
ユノとチャンミンに触れられたことを、身体は覚えているようだった。
「・・・・ぁ・・・っ・・・・や・・ぁだ・・・・っ・・・ん、んーーー!」
小さく上げようとした抗議の声ごと、ユノのキスによって飲み込まれた。
合わさった唇は既に唾液で濡れ、咥内を動き回るユノの舌に翻弄される。
おずおずと舌を差し出せば、待ちかねていたかのように絡みとられた。
「んっ・・・ふぅ・・・っん・・・っ!」
息が出来ない。
苦しくて、無意識の内に涙が溢れた。
すると首まで流れ落ちた涙を、今度はチャンミンが舌で掬う。
酸欠で、倒れてしまいそうだった。
「ゆ・・・のぉ・・・・・・おれ、もっ・・・!」
「はぁ・・・っ・・・ジェジュン?」
「っ・・・・・あっは・・・もぉ、おれぇ・・・頭、くらっくらぁ~・・・」
「くすっ・・・可愛い過ぎ」
「んっ・・・!」
ジェジュンが苦しくないように、今度は優しく唇を合わせた。
ピンク色の可愛らしい唇に、歯を立て軽く甘噛みしてみたり。
薄い皮膚を舌先で愛撫してみたり。
「ぁ・・・っ・・・・・・くすぐった・・・ぃ・・・・・・ゆのぉ・・・」
うっとりと見つめるジェジュンの瞳。
色気に満ちたその表情に、ユノの欲が煽られていく。
「おまっ・・・そういう顔、他の野郎の前で、絶対すんなよ!」
「ふぇ?」
「可愛過ぎるし!色気あり過ぎ!俺以外のヤツの前で見せちゃダーメ!」
「う・・・・っと・・・・ちゃんみ・・・もぉ?」
「え?」
「ちゃ・・み・・・・も・・・ダメなのぉ?」
チラリと脇を見れば、フフンとでも言いたげなチャンミンと目が合った。
そうだ。
2人でジェジュンを愛するということは、常にチャンミンも一緒だということ。
「あ・・・・チャンミンは・・・・いい。特別」
「ほんと?」
「俺とチャンミンだけだぞ?いいな?」
「あっはぁ~!よっかったぁ!」
そう言ってトロンとした目でジェジュンが笑った。
「「っ!!」」
「んー・・・どしたの・・・・・・ふたり・・・ともぉ・・・」
不思議そうに小首を傾げるジェジュン。
色素の薄い髪が、サラサラと揺れた。
開いた襟口から覗く白い肌。
濡れた唇。
熱い吐息。
まだ少し酸素が足りていないらしいジェジュンは、ソファの背にぐったりと身体を預け、2人に縋る様な視線を投げかけている。
「チャンミン・・・俺、ちょっとヤバイかも」
「えぇ・・・そうですね」
「お前もか?」
「・・・・・・はい」
「かっこ悪、俺達」
「相手が悪い。諦めましょう」
「だな」
「えぇ」
「じゃあ・・・まぁ・・・」
「はい。初めての共同作業ってことで」
「ぶっ・・・ばーか!言ってろ!」
「ゆのぉ?・・・ちゃんみん?・・・・・どうし・・・・・・・・ひゃぁあっ!」
状況がよく分かっていないジェジュンを置いてけぼりにし、ユノとチャンミンは素早く行動に出た。
「はい、先輩。僕が抱っこしてあげますからね?」
「ぁ・・・・・はぁ・・・・ちゃんみ・・・・んっ!」
あっという間にジェジュンを膝に抱え上げ、後ろからチャンミンが手を這わす。
肌のキメ細かさを確かめるようにゆっくりと。
胸の下から脇腹を通り、みぞおちをなぞって臍を擽る。
その間にユノはジェジュンの足を割り開き、自分の両膝で固定してしまった。
「や・・・・ユノ・・・・何して・・・んんっ!」
「先輩?こっちに集中してくださいね~」
「あ・・・あ・・っ・・・ん!」
弱い耳に歯を立てられ、時折ぬるりとした感触が奥を擽る。
ぐちゅぐちゅという卑猥な音が鼓膜を刺激し、その度ゾクゾクとした感覚がジェジュンの背筋を駆け抜けていく。
「先輩は・・・ココが、いいんでしたっけ?」
「っ・・・・な・・・に?」
「あぁ、でもいきなりしない方がいいのかなぁ?くすっ・・・先輩、焦らされるのも好きそうだから」
「ちゃ・・・みっ・・・何、言って・・・」
「時間はたっぷりありますから、ゆっくりいきましょうね?」
「はぁ・・・ぁ・・・・っ・・・・・!」
触れてくれない。
チャンミンの指が、焦らすようにソコだけを避けて掠めていく。
「悪趣味だなぁ・・・お前は。ジェジュンが可哀想だろ?」
「先輩は黙っててください。そんな口聞いてられるのも今の内なんですから」
「どういう意味だよ?」
「欲しくて欲しくて堪らなくなったこの人が・・・思いっきり乱れる姿、見たくはありませんか?」
「・・・・・・」
「どうなんです?」
「それはぁー・・・・・・・見たい?」
「ですよね。じゃあ、黙っててください」
「・・・・おう」
「と・・・いうことなんで・・・・お待たせしました、ジェジュン先輩」
「んっ・・・・ふぇ?」
「思いっきり乱れてくださいね?」
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